第４回　理想と現実―NEXT創業日記

創業時期は、本当にバタバタでした。
私は、前年度に担任変更となったクラスの担任を任せられていましたから、最後まで一貫して見てあげたいという気持ちが非常に強かったです。
それでも、こちらのプロジェクトも期限がありましたし、勤続年数が長く転勤の可能性も強まったことから決意しました。

私も、テニス部の顧問を持っていましたから、大変でしたね。
いまでもテニス部への指導は続けていますが、学校という大きな組織から、小さな会社に変わるタイミングではいろいろな苦労がありました。

私の教え子や、関係のあった保護者の方の口コミで、数名の入会がありました。
１からお金をいただくありがたさを痛感しましたね。

そうですね（苦笑）
創業当初に準備していたお金は見る見る減っていきました。
私達の会社は、本当にギリギリの料金設定ですから。
５月くらいに入会の波が落ち着いて、マズイぞとなりましたね（笑）

塾の料金設定ってとにかくわかりにくいんですよ。
入会してからじゃないと、いくらかかるかわからない。
それってアンフェアですよね。
うちは本当に正直に経営しようと創業時に決め、いまでもかかる費用を全額公表しています。
売っているものには自信がありましたから、もっとなんとかならないか！と強く感じましたね。

少しずつ「あの塾いいよ！」とご紹介いただき、最低限の食い扶持は確保できました（笑）
それでも、本当に生活にゆとりはなく、ギリギリでしたね。

当時、屯田地区にあるキャンパスに、百合が原地区、栄地区、太平地区本当に幅広くいろいろな地域から通塾いただいていました。
小さい塾ですが、ご支持を少しずついただき、多方面から通塾いただいている中で、冬場のアクセス、通塾の安全性の確保、そして経営安定化のために拠点数を増やすことを目的に栄キャンパスを開設しました。

いまもそうですが、自分たちの商品には自信があります。
もちろん、まだまだ磨いていく余地はありますが。
当たるかどうかはわかりませんが、当時札幌北キャンパスも中３生がもうすぐ満席という状況になったんです。
遠田さんの教え子というコネクションを離れ、屯田地区からの通塾生が５０％を上回るくらいになったので、決断しました。
塾は、ある程度の教室数がないと、いただいている料金を有効に使えません。
教室数を増やせれば、仕入れる教材の単価も落とせるし、さまざまなコストを効率化できます。
お客様はもちろん、私や遠田さんも含め、NEXTに関わる全員のための出店でした。

当時は、ホントにやるの？という感じでしたね。
おいおい、大丈夫かよと（笑）
でも、いま振り返ると、創業から３年目にして３キャンパス体制を実現できたこと、教材の仕入れ値を抑え、同じ金額でより多くの教材が購入できているのは、このときの判断があるからです。

たくさんのお客様にご入会いただき、また新たな出会いがあったことに大変うれしく思っています。
これまでも太平地区から通塾いただいていた方のためにも、なんとか冬前に展開したいと考えていましたから、出店できてホッとしています。

ここまで、暗い話が多かったですから…（笑）
いまはお客様のおかげで、ギリギリの経営ということはありませんのでご安心ください。（笑）
とは言え、みなさん誤解されていることが多いのですが、まだまだ小さくスタートしたばかりのベンチャー企業です。
いまも経営メンバーはみな、少ない収入で「もっといい塾を！もっと身近に！」と頑張ってくれています。
みなさんには、ぜひこの想いを知っていただきたいです。
これからもさらなる店舗展開は目指し続けていきます。
お客様や従業員のみなさんにもっと還元できるよう、よい経営を目指して取り組んでいきます。
初心を大切に、もっといいサービスを目指して努力していきます。

はい。まだまだNEXTは発展途上です。
もっとよいサービスをご提供できるように、努力していきます。
こちらこそ、ありがとうございました！

ありがとうございました！