教えて!教育ニュースー成績が伸びる学習スタイルはこれ!
今回は、最新の教育ニュースについて、わかりやすく解説する「教えて!教育ニュース」のコーナーです。
先日、オンライン講義などの自主学習に関する学習効果に関するニュースが話題になったのをご存知でしょうか?
巷には、個別指導塾や集団指導塾、自立学習塾など、さまざまなスタイルの塾が乱立していますが、一体どのような学習スタイルが効果的なのでしょうか?
今回は、そんな指導形態ごとの学習効果について、わかりやすくニュースを解説します。
いま見直される「講義」の学習効果
先日、アメリカのニューヨーク州立大学やイギリスのウォーリック大学の研究結果が公表され、インターネット上で話題になったそうですね。
どのようなニュースだったのか、教えていただけますか?
いま、世界中の有名大学がMOOC(Massive open online course)と呼ばれるオンラインコースを開講しており、教育格差を是正する手段の一つとして近年注目を集めてきました。
世界中どこにいても、いつでも、一流大学の授業がオンラインで受講できるのです。
ところが、このコースの修了率が0.5%〜10%と極めて少ないことから、ニューヨーク州立大学がその学習効果について調べはじめました。
そのようなコースがあるのですね。
いまは中学生向けでも、様々なオンライン教育システムや、通信教材がありますよね。
その調査ではどのようなことがわかったのですか?
この調査では、学業成績が講義への出席率と大きく関係していることを突き止めました。
SATと呼ばれる大学進学適性試験の結果や高校の成績、学習能力などの要素よりも、講義の出席率は成績に直結したのです。
研究チームは、どれだけオンライン受講や教材が発達しても、講義へ出席することの重要性は低くならないと結論付けたそうです。
大学の授業でも、そのような結果になるのですね。
よく通信教育は、せっかく中身が良くても勉強しないというお話を耳にしますよね。
それと同じようなことなのでしょうか?
そうですね。ニューヨーク州立大学だけでなく、イギリスのウォーリック大学、エクセター大学でも、講義に出席することが成績に影響すると結論付けています。
通信講座やオンライン講義と、リアル授業の違いは何?
でも、オンラインで授業をしても、通信教育でも、画面上で講義が行われていますし、大きな違いはないように感じますが…
一体、何が違うんでしょうか?
講義の教授者と直接顔を合わせることが重要だと考えられています。
オンライン講義では、教材や授業にはいつでもアクセスできる一方で、教えているその人とは直接の接点を持てません。
また、受講者が、自立学習などの取り組み方、コンセプトなどを正しく理解できていなければむしろ障害になるとも言われています。
正しい内容を理解している教授者に直接、気軽に質問できなければ、学習者は勉強から逃げてしまうそうです。
実際に、ウォーリック大学の研究では、「講義が難しくなった段階で、教授者のサポートがなかった」ことが、自立学習などの形式でうまくいかない場合の原因になるということがわかりました。
なるほど…やはり顔を直接突き合わせて指導をすることが大事なのですね。
他にもおもしろいエピソードがあるのですが、ハーバード大のデヴィッド・マラン教授は、2016年に講義の出席を取らずに授業をする形式に変更したそうです。
ところが、受講者の学習姿勢によい影響が見られず、2017年から再び出席を取る形式に戻したそうです。
“学習には社会的な要素がある”ため、他の学生たちと共に講義を受ければ、プラスの影響を受けられるというのです。
同じ講義を受ける仲間の存在は大きなモチベーションになり、勉強を途中で投げ出さない大きな手助けになるといいます。
この他にも、講義には出席義務、進度、定期的な課題を与えることになりますから、学習習慣のない子どもたちを支えてくれるでしょう。
“学習の社会的要素”が勉強を後押しする
なるほど…“学習の社会的な要素”ですか。
だから、NEXTは集団指導なのですね。
すっかり個別指導が人気を博していますが、こうした背景やデータに目を向けてみるとまた違った見方になりますね。
そうなんです。
世の中の風潮として、個別対応の時代ですから人気を集めるのもわかるのですが、やはりデータを見ると集団指導のメリットを感じますよね。
個別指導は、個別の理解度や進度に配慮できる点は優れていますから、私達の塾にも一部取り入れています。
ですが、せっかくの学習効果を高める要素を活かせない指導法でもありますから、NEXTでは集団指導をベースとして個別指導を混ぜ合わせる、ハイブリッド形式で運営しています。
でも、将来的には、自分で勉強できるようにさせること、
“自立”させることもやっぱり重要ですよね。
その点、自立学習は、早くからその点に注目し、学ぶ力を養っているようにも思います。
その点はどうなのでしょうか?
最初にご紹介したMOOCの修了率を思い出してください。
大学生くらいの年齢層でも、自主学習で当初の目標を達成できるのは、わずか10%にも満たないのです。
自立学習はそれほどまでに難しい。
できる人は限られているのです。これがさらに中学生ならばなおさらでしょう。
私達は、少しでもよい方法で学習できるよう、このようなデータに根ざした教育を大切にしたいと思っています。
なるほど…。改めて、学習スタイルを考えるよいきっかけになりました。
本日はありがとうございました。
そうはいっても、子どもたち一人ひとりにあった勉強のスタイルがあるはずです。
こうした背景を知った上で、正しく選択したいですよね。
本日はありがとうございました。
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